アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は政策金利を5会合連続で据え置きましたが、理事2人が利下げを求めて反対するという異例の展開となりました。

 FRBはトランプ政権の関税政策がインフレや景気に与える影響を慎重に見極めるため、5会合連続で政策金利を据え置きました。

 トランプ大統領が利下げへの圧力を強めるなか、理事7人のうちトランプ氏が任命したボウマン副議長ら2人が利下げを求めて反対票を投じました。

 2人の理事が反対するのは32年ぶりです。

 FRBのパウエル議長はトランプ氏の圧力について「中央銀行の独立性は尊重されるべき」とし、政治と距離を置くことを改めて強調しました。

 また、注目されている9月の利下げについて「何も決まっていない」と述べるなど、市場では「タカ派」的な姿勢と受け止められ、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は一時、300ドル以上、急落しました。