クマの目撃が相次いでいることを受け、宮城県は8月末までとしていたクマ出没警報を9月末まで1カ月延長し、28日に緊急の会見を開きました。

 「依然多くの目撃情報が寄せられクマと遭遇しやすい状況が続いておりますことから、警報を9月30日まで継続することといたします」

 県によりますと、8月は28日午前11時までの時点でクマの目撃情報が167件寄せられていて、過去5年間の平均を44件上回っています。

 餌となるブナの実などが不作となる見込みで、冬眠前のこれからの時期は食べ物を求めて行動範囲を拡げるクマが増えることから、目撃件数は更に増える可能性があるということです。

 同様にブナの実などのクマの餌が不作となった2023年度は、9月から11月にかけて目撃件数が大幅に増加しています。

 県は今後、市町村の判断で市街地で猟銃の発砲が可能となった緊急銃猟制度のマニュアル作成や、市街地での出没を想定した訓練実施など目撃件数の増加に備えた対応を取るということです。