任期満了に伴い26日に投票が行われる宮城県知事選挙が9日に告示され、過去最多に並ぶ現職と新人の計5人が立候補を届け出ました。

 立候補を届け出たのは、届け出順に現職で6回目の当選を目指す村井嘉浩候補(65)、いずれも新人で元参議院議員の和田政宗候補(51)、自然塾を主宰する金山屯候補(85)、元県議会議員の遊佐美由紀候補(62)、元角田市職員の伊藤修人候補(33)の5人です。

 村井候補は、仙台市青葉区の中心市街地で第一声を上げました。5期20年の実績を強調し、病院再編や企業誘致など県政にやり残しがあると訴えました。

 村井嘉浩候補「1回だけでありますけれども、8兆5000億円程度だった県内総生産額が(村井県政で)10兆円になったわけであります。やっていることは何も間違っていないそう思いますよね。まだやり残したことがある。それを私がやることによって早く実現できると考えて、出馬を決意したわけであります」

 和田候補はメガソーラー計画の進む仙台市太白区秋保地区を第一声の場所に選び、宿泊税の取りやめや水道事業の再公営化など村井県政を転換させる政策を訴えました。

 和田政宗候補「今の硬直化した県政ではなく未来に希望が持てる、わくわくする、みんなが本当に宮城県はどんどん良くなっていく。本当に宮城県の将来は希望が持てる、こういう宮城県にしていきたいと考えています」

 金山候補は県庁で届け出を終えると、県庁前で選挙ポスターを自ら貼り、街頭演説では仙台駅前に競馬の場外馬券売り場を誘致したいと訴えました。

 金山屯候補「私は馬が好きで当然競馬が大好きです。このウィンズ、この仙台駅前になんとしてもつくる。私はこの仙台日本のラスベガスにしたいんです」

 遊佐候補は、仙台市中心部の公園で演説をスタート。社会福祉を軸にした県政への転換と、県民1人1人の声を大事にした政治を訴えました。

 遊佐美由紀候補「あなたの声が宮城を変える。皆さんとともにトップダウンの県政からボトムアップの優しい宮城、新しい宮城。この手に市民の手に誇りを取り戻したい、市民の皆さんとともに新しい宮城を作っていく」

 伊藤候補は角田市の事務所前で第一声を上げ、初日の9日は宮城県南部を中心に遊説しました。演説では、地方と都市部との格差を是正する政治を訴えました。

 伊藤修人候補T「自動運転や遠隔操縦、AIといった技術にしっかりと投資していき、地域でも都市部と格差なく暮らしていける環境を整える必要があります。誰一人取り残さない地域を宮城から作ってまいりたいと思います」

 この5人に加え、元新潟大学准教授の古市尚高氏(72)も立候補を表明していましたが、供託金を準備できなかったとして立候補を断念したということです。

 今回の知事選は、5期20年の村井県政の評価が最大の争点で県政の継続か刷新かが問われます。人口減少対策や子育て政策なども争点になります。

 有権者数は8日現在189万754人で、10日から期日前投票が始まります。投票は26日に行われ、即日開票されます。

※年齢は投票日現在

 過去最多に並ぶ5人が立候補した宮城県知事選挙は、9日から17日間の論戦が始まりましたが、有権者が求めていることは何なのでしょうか?

 「これから未来を作る子どもたちのために何ができるのか、大人がまず考えてあげて次の世代につなげていけたらなと思っています」
 「今は国分町も静かな日が続いていますから、街全体が良くなっていけばと思っています」
 「これからの東北の発展を担っていく県になってほしい。離職率や倒産率が東北の企業は多いので、そういうところを改善してほしい」
 「子どもを連れていきやすい施設もあって、毎日過ごしやすいです。子どもがいるので子育てに力を入れているかを重点的にみたい」