生鮮カツオの記録的な不漁で、宮城県の気仙沼港は28年続いた連続日本一の水揚げ記録が途絶えることが確実となりました。不漁の影響は、水産加工業にも出ています。
気仙沼市で水産加工を行う阿部長商店では、例年であればこの時期は生鮮カツオが中心ですが、前年の冷凍カツオを使ってたたきや刺身として補わざるを得ない状況が続いています。
漁業情報サービスセンターによると、10月までに気仙沼に水揚げされた生鮮カツオは4345トンと、震災後最低だった2022年の8400トンを大きく下回っています。
阿部長商店阿部隆憲常務「魚体が小さいということもありましたし、数量がなかなかまとまらないので、単価が高いということもありましたので、全体的には厳しかったですね」
阿部長商店では、冷凍カツオの他に水揚げが多かったサンマやメカジキで今回の不漁をカバーしたということです。
県水産技術総合センターによりますと、例年は赤道周辺からやって来るカツオが北上しなかったということです。
阿部長商店阿部隆憲常務戻りガツオっぽいものは一瞬あったんですが、ほんの一瞬でしたね」
気仙沼ではまとまった水揚げが期待できないまま、漁のシーズンが終わりに向かっています。
水揚げ日本一奪還へ、阿部さんは来年に期待を寄せます。
阿部長商店阿部隆憲常務「南の方ではカツオが潤沢に取れているようなので、うまいこと北上してくれればそれなりの水揚げになると思いますけどね」