中国の国連大使がグテーレス事務総長宛に台湾有事を巡る高市総理の発言に不満を示す書簡を送ったことを受けて、日本の国連大使が「事実に反して根拠に欠けるもの」と反論しました。

 中国の傅聡国連大使は21日、高市総理の台湾有事を巡る発言に対して「極めて悪質で撤回を求める」などした書簡を国連のグテーレス事務総長に送っています。

 これに対して日本の山崎和之国連大使は24日、中国側の主張について「事実に反して根拠に欠けるもの」と反論する書簡をグテーレス事務総長に送るとともに、全加盟国に配布するよう求めました。

 文書では、「武力攻撃が発生していないにもかかわらず日本が自衛権を行使するかの如き中国の主張は誤っている」と指摘したうえで、「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが我が国の従来から一貫した立場だ」と改めて表明しました。

 また、中国が対抗措置を強めていることに対して「自らの意に沿わない他国の発言や政策に対して威圧的な措置を加えるアプローチは国際社会が反対すべきだ」と訴えています。

画像:日本の国連代表部Xから