自治体が抱える課題をDX=デジタルトランスフォーメーションで解決する製品や技術を紹介するイベントが、仙台市青葉区で開催されました。

 仙台市が2023年から開催しているイベントには、全国の自治体と民間事業者が約100ブースを出展しました。

 会場には製品を開発した企業と既に導入した自治体が共同で出展するブースもあり、他の自治体への導入が期待されています。

 出没が相次いでいるクマ対策のブースもあります。
 鈴木奏斗アナウンサー「クマの出没を知らせてくれるセンサーです。カメラと赤外線センサーが付いていて、目の前をクマが通過すると検知して撮影した画像と共にメールで知らせてくれます」

 クマの出没をいち早く把握することで、自治体の迅速な初動対応につなげます。北陸の企業が開発していて、東北での本格導入はまだありません。
 仙台市職員「定点カメラを置いてそれをAIが判断してくれることで、つかみ切れない情報とか目撃の情報よりもより精度が高くなったりするということは可能性としてあるのかなと思います。
 ほくつうBアラート担当森将光さん「私どもは北陸を中心に拠点を置いている会社でして、全国の方、特に東北の自治体さんや東北の方々に知っていただく、そういった出会いの機会になれば良いなと考えています」

 災害時の情報共有に一役買う電子モニターです。
 鈴木奏斗アナウンサー「モニターでは災害時に共有したい情報を書き込むこともできますし、書き込んだ情報の他に町中のライブ映像であったり被害状況の報告であったり、最大36画面まで同時に共有することができるということです」

 従来のホワイトボードにまとめるやり方では情報量が膨大で煩雑でしたが、こちらのモニターでは1画面にまとめた情報を個々のパソコンなどでも見ることができるため、情報共有のスピード向上が期待されています。

 東京都の企業が開発したロボットは、これまで人が行っていた点検作業などを担い、すでに横浜市の下水処理場で実証実験が行われているということです。

 近年のインバウンド需要の高まりや、外国人労働者の増加に対応するシステムも。
 鈴木奏斗アナウンサー「私が外国人観光客として市役所を訪れたという想定で、対応してもらいます」
 「宮城の観光の名所は松島です」
 鈴木奏斗アナウンサー「瞬時に英語に翻訳して文字で教えてくれます」

 このシステムは134言語に翻訳することができるほか、耳の聞こえづらい人などとのコミュニケーションも想定されていて、文字だけではなく地図や画像などがスクリーンに表示されます。

 仙台市まちのデジタル推進課嶋田浩之課長「人口の減少などによって働き手が減少していく中で自治体の事業を継続していく、高度化していくためにはデジタル技術の活用というところが非常に重要だと思っております」