奈良時代から平安時代にかけて、東北の政治や軍事の中心だった多賀城政庁の復元を話し合う宮城県の会議で、建物全てを復元する方針が示されました。

 1300年ほど前の西暦724年に創建された多賀城は、当時の役所の陸奥国府が置かれ東北の中心として栄えました。

 復元が計画されているのは日本三大史跡の1つ、多賀城跡で政務や儀式などが行われた政庁です。

 政庁跡は現在、建物の土台だった石のみが残されていて、南側には創建1300年を記念して南門が復元されました。

 26日の会議では、多賀城が最も栄えた8世紀後半の12棟ほどの建物や門を全て復元する方針が示されました。

 学識経験者などの委員からは、政庁の中心だった正殿を最初に復元すべきという意見や、沖縄県の首里城のように地元の誇りになるよう求める意見が出ました。

 宮城県経済商工観光部中谷明博部長「県として色々な方に意見を伺いながら、より魅力的で県民市民に誇りに思ってもらえる多賀城の整備のあり方をしっかりと考えていきたい」

 県は、年度内にに大まかな整備方針をまとめることにしています。