投資トラブルが起きている「みんなで大家さん」側に税金の滞納が発覚しました。所有する土地を大阪国税局が差し押さえました。

■国税局が土地を差し押さえ

 27日から冬季休業に入る「みんなで大家さん」から年末最後のメールが投資家に届きました。

みんなで大家さん側からのメール(25日)  「みんなで大家さん 宗右衛門町商品の土地につきまして、大阪国税局より差押書を受けました」

 債務額は1億7200万円超。その理由は…。

みんなで大家さんのメールから(25日) 「令和6年度(2024年度)法人税、地方消費税」

共生バンクグループ 柳瀬健一代表 「心から深く、おわび申し上げます。事業参加者である皆さまの資産を守り抜く決意。引き続きご支援とご理解のほどよろしくお願い申し上げます」(8月)

■成田プロジェクトでは配当ストップ

 不動産投資商品を販売する「みんなで大家さん」。2000億円の投資を集めた成田でのプロジェクトは7月末から配当の遅れが発生し、他の商品も含めて、次々と配当が支払われなくなりました。

 これは、大家さん側が所有する土地の登記簿です。

 大阪市の中心地「宗右衛門町」にある一等地ですが、「財務省」が債権者と記載があり、大阪国税局に土地を差し押さえられています。

 大家さん側のメールによると、その後も3日に8400万円の債務額で同じ土地の差し押さえが入り、今年度の法人税や地方消費税の滞納がありました。

 10日には1400万円近い債務額で、大阪府への税金滞納があることも判明しました。

 税金を支払えていない状況でも、大家さん側は成田プロジェクトを推し進めていく考えです。

みんなで大家さん側からのメール(25日)  「本プロジェクトの実現を通じて、成田市をはじめとする地域、さらには社会全体に資する事業となるよう、初志を忘れることなく、最後まで取り組んでまいる所存です」

■なぜ税金滞納?

 国税局による差し押さえについて、マルイシ税理士法人の藤井幹久代表税理士はこう話します。

「国税や地方自治体は徴収しやすいもの、差し押さえの手続きが楽なものからまず行く(差し押さえる)はず、通常は預金とか売りかけ金といった手続きが比較的簡単なものから、おそらく差し押さえる。それでも足りないから不動産に来た(差し押さえた)と推測ができる」

 今回のメールでは、成田プロジェクトの投資商品ごとに管理されている口座の残高も分かりました。

みんなで大家さん側からのメール(25日) 「成田2号 管理口座579円」

 22億円を集めた投資商品の口座には、500円ほどしかありません。成田6号では45億円を集めて、残高1400円ほど。成田16号は290億円を集めて、残高は6万5000円ほどです。

 大家さん側は19の商品でおよそ1440億円を集めていますが、19の口座残高を足しても660万円ほどしかありません。

 大家さん側に税金滞納の理由を聞くと…。

「経営上の機微情報のため、回答を控えさせていただきます」

 大家さん側はメールの最後、投資家に向けてこう呼び掛けました。

みんなで大家さん側からのメール(25日)  「あらゆる可能性を模索する中で、成田プロジェクトの推進とグループ全体としての大規模資金調達の成功こそが現時点において、皆様の財産を守るための最も迅速かつ、確実な解決策であると判断しております」

(「グッド!モーニング」2025年12月27日放送分より)