今季最長・最強寒波が居座ったこの週末、北陸、名古屋、関西圏の10カ所以上の高速道路などで、予防的通行止めが行われ、人の行き来が遮断されました。 番組のカメラは、きょう25日未明、高速の通行止めの判断を決める緊迫の現場に密着しました。
■札幌中心地“立ち往生”で混乱 渋滞も
夜が明けると、列島の景色は一変していました。雪に慣れた地域にも例外なく影響が。 (本吉智彦記者)「札幌の中心部です。こちらの交差点ではタクシーが…こちらではバスが動けなくなってしまっています」 4年ぶりに1メートル以上の積雪を観測した札幌市。車のスタックが相次ぎました。 「せーの、いけー。押して、押してやったー」 「今ようやく脱出ができたようです」 スタックが頻発すると避けられないのが渋滞。夜になっても札幌市内の渋滞は続きました。 ピークを迎えた最強寒波によってもたらされた大雪。日本海側を中心に各地で記録的な量となっています。 (草薙和輝アナウンサー)「新潟県十日町市です。午後になってまた一段と雪が強くなってきました。周辺では除雪機を使って作業する人がいます。またあちらには屋根の上で雪下ろしをしている人の姿もみえます」 今季最大の積雪246センチを観測した十日町。対応に追われる市民からはこんな本音も。 「若い頃はね、雪掘り、雪下ろし好きだったんですけども、歳とってくるとやっぱり辛いですね」 どんなに大変でも大雪を放っておくわけにはいきません。わずか数日の間で。 (福代隼士記者)「こちらは車1台を覆い隠す雪が積もってしまっています。横からみるとかろうじて窓が見えます」 福井県大野市では、平年の2.6倍の積雪になりました。お隣、勝山市でも… 「水曜日に雨降るって言ってるんで、そうするとカサが半分以下になった後にすごい(雪が)重たくなるんですよ」 Q.ご自分でやるんですね? 「(業者に)頼んだことあるけど、皆が頼むから順番待ち」
■大雪の影響「名古屋~京都」一時寸断
交通機関にも大きな影響が出ています。除雪に追われる鳥取空港。ただ、除雪をしたそばからこれだけの雪。午前9時までの全3便が欠航となりました。 雪の影響は高速道路にも… (石井裕登ディレクター)「高速道路に車が入ろうとしています。係員の人が誘導しています。一般道に引き返していきました」 東名高速の小牧から名神高速の京都東間のほか、新名神高速などの一部区間で通行止めになり、名古屋~京都間は、一時、行き来できない状態に。高速道路の通行止めは10カ所以上に上りました。 (寺久保倫ディレクター)「この先、通行止めと書かれています。きょうも北陸道は通行止めが続いています」 今も北陸道の小矢部~白山間は、通行止めが続いています。
■対策室密着 通行止め「緊迫の瞬間」
「2時40分、間もなく閉鎖開始するそうなので、すぐ段取り入って下さい」 全国で相次いだ高速道路の通行止め。そのギリギリの判断の現場に番組のカメラが密着しました。 富山市にある『NEXCO中日本 富山保全・サービスセンター』。 北陸各県を縦断し、物流や観光などを支える“北陸の大動脈”など、約127キロを24時間体制で管理しています。 中枢となる『防災対策室』では、刻々と変わる道路状況をリアルタイムでモニタリングしながら、気象予測などと照らし合わせて有事に備えています。 事態が急転したのは、午前1時半過ぎ… (NEXCO中日本 富山保全・サービスセンター 中村誠 工事担当課長)「雲の流れがちょっと変わったということで、1時間に5~6センチの雪が降り続くということで、通行止めを同時にかける必要もあるのかなと」 にわかに慌ただしさを増す対策室。道路図を見ながら封鎖の位置を確認していきます。 「止めなきゃいけないのが、ここなんですよ。ここと、このランプと、このランプとあとここ」 こうしたなか、走行不能になった車の情報が入ります。 「スタック」 『交通管理モニター』には、車のスタックや故障を示すマークが表示されていました。 (中村誠 工事担当課長)「もともと『金沢保全・サービスセンター』が森本~小矢部を止めようと思ってたところに、ここにもスタックが発生していて、白山から小矢部を止めなきゃという話が今出たと」 相次ぐ雪によるスタック。そして、間もなく“閉鎖開始”の情報が… 「2時40分。間もなく閉鎖開始するそうなので、すぐ段取り入って下さい」 通行止め開始まで、あと2分…。高速パトロール隊が、ただちに閉鎖ポイントに向かいます。道路上の情報盤には、すでに『通行止め』の表示がでていました。 現場に着くと… (寺久保倫ディレクター)「走行車線に矢印の看板とコーンを立てて通行止めの作業を行っています」 高速道を走行している車を、安全に出口へ誘導するために欠かせない作業。自らの安全も確保しながら、急いで行わなければなりません。 「本線閉鎖完了です」 (本部)「了解」 パトロール隊の誘導で、一般道へ向かう通行車両。そして… Q.これで完了? (阿部満さん)「はい、閉鎖は完了です」
この直前には別の区間でも… (中村誠 工事担当課長)「いま北陸道下り線の立山から滑川の間で乗車の横転事故が発生しまして雪で滑られて、ガードレールのところに乗り上げて横転したような形です」 駆けつけた隊員が着けているカメラからは、事故発生直後の映像が送られてきていました。 これは、その時の映像です。ガードレールに乗り上げ、今にも横倒しになりかけている乗用車。後ろの窓ガラスは完全に砕け、衝撃の強さを物語っています。 事故の発生を受けて、きょう25日、午前0時、立山~滑川間の上下線が一時、通行止めになりました。 (中村誠 工事担当課長)「今回は雪の関係もあって、事故もあるんですが、通行止め解除前にまた除雪をしたりとかですね、その辺もしなきゃいけないものですから」
■積雪“2m超”過疎集落買い物は
居座った今季最長寒波は山間で暮らす人の生活に影響も… 一面雪に閉ざされた街…この豪雪地帯で暮らす人々のため、開店前のスーパーで忙しく動き回る人の姿がありました… 移動スーパーを営む、齋木正人さん。契約するスーパーから食品を仕入れ、週5日、十日町市の山間部の集落などに新鮮な食材を届けています。 (移動スーパーとくし丸 齋木正人さん(59))「今日(雪で)トラック遅れているかもしれないですね。商品があんまりお店に揃っていない…」 この日は約400品目の食品を用意し、十日町市に向かいます。 (草薙和輝アナウンサー)「あたり一面、雪の量が徐々に増えている様に感じます。移動スーパーの車両が雪の中を走っていきます」 除雪車両の先を行く移動スーパー。雪は車の高さ程に…通常の販売地点に到着しますが… (齋木正人さん)「もしもし、とくし丸です、おはようございます。(集落の)中に入れないので、ここまで来てもらっても大丈夫?」 客のほとんどは70歳以上の高齢者です。 「これなんだい?」 「それ鍋用あと野菜を入れれば鍋できます」 「温泉たまご」 「はい」 「牛乳ありますか?」 「牛乳ありますよ」 決まったルートを週2回巡り、値段は全品、定価に20円プラスした料金で販売。 (利用客)「子どもだって仕事に行っていれば毎回思うように頼めないし助かる、助かる」 「本当に私たち高齢者になるとありがたいですよ。いつもそう思っていた」 人気の商品はお惣菜。車はこの日最後の集落へ。待っていたお客さんは長引いた大雪で、数日間買い物が出来なかったといいます。 (利用客)「ここ2、3日すごい雪で今日も除雪車が来たのがさっきで、こういう日は助かります」 数日ぶりの買い物で食卓を囲む家族。しかし雪の時期の不安は残ります。 (水落君江さん(68))「(買い物は)大雪なので様子をみて…でも冷凍したりしてるのでそういうので、漬物もあるし」 (水落廣之さん(70))「なければ無いなりにやるしかない…」 過疎が進む山間の集落にとって生命線の移動スーパー。 (齋木正人さん)「“待ってたよ”と言ってくださったりしますので、非常にこちらもやりがいはあります。少しはお手伝いが出来ればいいかなと思っています」
1月25日『有働Times』より