中国で民主化を求める学生らを武力で弾圧した天安門事件から4日で37年です。遺族が事件を風化させないことの重要性を訴えるなか、中国国内では遺族の墓参りが禁止されるなど、統制が強まっています。

息子を亡くした張先玲さん 「私たち遺族は『真実を語り、忘却を拒み、正義を求め、良心に訴える』ことによって家族たちのために正しい道を取り戻さなければならない。そうすることが、亡くなった人への慰めにもなる」

 当時19歳だった息子を亡くした張先玲さんは、1989年6月4日に起きた天安門事件について「無数の家庭が深い悲しみと苦しみに見舞われた」と振り返り、事件を風化させないことの重要性を訴えました。

 中国政府は天安門事件の犠牲者を319人としていますが、実際はさらに多くの死者が出たと指摘されています。

 アメリカ政府系メディアの「ラジオ・フリー・アジア」は、遺族が毎年6月4日に続けてきた墓地での追悼活動について、北京市の公安当局が今年、初めて認めないと遺族側に通告したと伝えています。

 一方、中国外務省の報道官は4日の会見で、天安門事件を「政治的動乱」と位置付けたうえで、「中国の特色ある社会主義の道は、歴史と人民の選択だ」などと述べ、当時の対応を改めて正当化しました。

 アメリカのルビオ国務長官が声明で、天安門事件について「いかなる検閲も過去を消し去ることはできない」と表明し、当時の中国政府の対応を非難したことには「中国への内政干渉だ」として反発しています。

 37年が経った現在も中国では、インターネットや生成AIで事件について自由に調べることはできず、当局が海外メディアに対する監視を強めるなど警戒が強化されています。