震度6強を観測した熊本県八代市です。地震から一夜明け、ドローンが捉えた映像から被害の状況が見えてきました。

■ドローン映像で被害明らかに

 熊本県八代市内を流れる「球磨川」です。そこに架かる橋は、歩道の部分が崩落してしまっていました。

 そして、南九州自動車道の八代ジャンクション近くでは、高架になっている路面が橋脚のところで大きくずれてしまっていました。

 八代市は、28日の地震で震度6強の揺れに襲われました。

 発生から30分後の映像です。倒壊した家屋の住人を近所の人が助け出しました。

救助にあたった安齊俊聖さん(19) 「もし自分の家族だったらと考えると、体が勝手に」

 屋根が大きくひしゃげ、潰れてしまっているのは、日本製紙八代工場の総務課の建物。熊本県によると、工場では11人が閉じ込められました。7人は救出されましたが、5人が死亡、残る4人は今も安否が分かっていません。

■「震度7」氷川町 倒壊住宅多数

 八代市の北にある氷川町では、震度7の揺れを観測しました。

 青々とした稲穂が育つ田んぼ沿いの道を進むと、そこにあったのは、生け垣に乗っかる屋根。家は完全に潰れています。

 地震が起きる前の様子を見ると、1階建ての部分と、2階もある部分があったことが分かります。

 氷川町によると、28日の午後8時時点で、町内にある17の住宅で倒壊が確認されています。

自宅が被害 「自分は外で仕事をしていた。すぐ帰ってきて、母がそこで胸を押さえて。救急車を呼んだけど全然通じない状態で。夜、自分で病院に連れていって、ここ(胸)の骨と背骨が折れていた。(母は)『自分でもどうして出てきたのか分からん』と」

■「震度7」宇城市 断水続く

 震度7を観測した熊本県宇城市でも、甚大な被害が出ています。

 地震の揺れの影響でしょうか。車道にひびが入り、段差ができています。

 信号も点灯していません。車が進まず、渋滞の長い列ができています。

 住宅の倒壊も相次いでいました。

崩れた建物の住人 「電話(アラート)が鳴る前にいきなりダーンときた。揺れがいきなりだった。私たちも何だろうと思って」

 以前は家族が住んでいたといいますが、今は別の家で暮らしているため無事だったといいます。

崩れた建物の住人 「(Q.前の熊本地震と比べると?)今回がひどかった。倍まではいかないけど、倍近く。いきなりドーンと。怖かった」

 住民は、避難所などでの生活を余儀なくされています。

 宇城市では避難所を10カ所設けています。

 宇城市では一部の地域で断水が続いています。

給水にきた人 「(Q.今の状況は?)もう大変。来る途中でも水道管が破けて噴き出ている。家まで上がってこなくて、飲み水に困っている」 「(Q.蛇口をひねっても?)出ない。夕べから全然」

■10年前の地震で被害拡大か

 今回被害が拡大した背景について、元東京消防庁の田中章さんは、10年前の熊本地震と関係している可能性を指摘します。

元東京消防庁 田中章さん 「前回受けたダメージはそのまま残っている。新築と比べ、 1回ダメージを受けた建物は非常に倒れやすいと言える」

 宇城市では、震度7の揺れの直後に火災も発生。

「近くで火災が発生しています。地域住民の方、避難の準備、避難をお願いします。近くで火災が発生しております。近隣の方、避難をお願いします」

 建物の2階から、真っ赤な炎が…。

撮影者 「火が出た」

 黒い煙が、勢いよく吹き出しています。

「火災現場に近付くと危険ですので、通行人の方、近付かないで下さい」

 すぐに避難するよう呼び掛けられますが、渋滞が起きているのでしょうか…片側の車線では、車がなかなか動きません。

 大規模な災害が起きた後は、救助を阻む壁もあるといいます。

元東京消防庁 田中章さん 「大規模災害が発生すると、緊急車両が連なっていく。先頭車両が止まると後ろも止まってしまう。道路の障害物を排除しながらの通行になる。意外に現場到着まで時間がかかる」