感染の急拡大で短時間で結果が分かる「抗原検査キット」の需要が高まり、医療機関では検査キットの不足による診断の遅れを危惧しています。

 学校や保育施設での感染が広がりを見せる中、青葉区の「かわむらこどもクリニック」では、子どもだけでなく濃厚接触者にあたる家族など、検査を必要する人が急増しています。

 27日正午時点で検査キットの残りは38回分となっていますが、今月中旬に注文した分の入荷のめどは立っていません。

 かわむらこどもクリニック川村和久院長「コロナを疑う患者さんが増えて、検査をする割合も日に日に高くなっている状況です。このまま何の条件もなく使えば足りなくなってしまうのが現状」

 こちらのクリニックでは検査キットの不足から、発熱やのどの痛みなどの症状があり、より感染の疑いが高い人には、県医師会で行っているPCR検査を勧めています。

 しかし、仙台市保健所によりますと、感染者の増加に伴いPCR検査数も増えていて、これまでは検査翌日の昼ごろに出ていた結果が、夕方までずれ込むケースもあり、今後さらに遅れが出る可能性もあるということです。

 川村和久院長「全国的にみると、地域によってはPCR検査の結果が4〜5日かかるところもある。検査ができない、つまり診断ができない、または遅れるというケースが出てくる、それが一番問題」