参議院議員選挙が公示され、7月10日の投開票に向けて18日間の選挙戦が始まりました。物価高対策や安全保障、新型コロナの感染対策と経済活動の両立などが争点になりそうです。

 宮城選挙区に立候補したのは届け出順に、諸派の新人・ローレンス綾子候補(52)、自民党の現職・桜井充候補(66)、立憲民主党の新人・小畑仁子候補(44)、日本維新の会の新人・平井みどり候補(67)、NHK党の新人・中江友哉候補(30)の5人です。

 5期目を目指す桜井充さんは、仙台市青葉区で第一声をあげ、世界情勢が不安定化する中で、食糧やエネルギーを自国で賄う重要性を訴えました。

 自民・桜井充候補(66)「日本では、国民の皆さんの生命や財産や安全を守れないような国になってしまいました。我が国は自立できる国家を目指していくべきだとそう思っています」

 2016年の参院選で野党統一候補として4回目の当選を果たした桜井さんは、これまでに財務副大臣、厚生労働副大臣を務めてきました。

 今回は自民党公認での立候補となります。 午後には、桜井さんを支援する首長の会の発起人である東松島市の渥美巌市長のもとを訪れ、旧民主党政権でグループ補助金制度の創設に携わった実績を強調しました。

 自民・桜井充候補「東日本大震災だけでなく2022年も地震がありました。2021年も地震がありました。熊本でも震災がありましたが、そのたびにグループ化補助金が使われ本当に良い制度を作らせていただいた」 仙台市青葉区で第一声をあげた立憲民主党の新人・小畑仁子候補は、子育て世代や生活者の目線を強調します。

 立憲・小畑仁子候補(44)「連日、物価高の話。この長く変わらない状況を変えずにいて良いんですか。誰も変えてくれないから私が変えるんです。命と暮らしを守るのが政治じゃないですか」

 小畑さんは埼玉県出身で、看護師として20年のキャリアがあります。

 初めて立候補した3年前の宮城県議会議員選挙で、泉区でトップ当選。

 地方の声を届けたいと国政に初めて挑みます。

 午前中に青葉区の中心部を回った小畑さんは午後、自宅近くの泉区で医療の地域格差や物価高対策などを訴えました。

 立憲・小畑仁子候補(44)「4男4女8人の子育て中のお母さんが国会に行って、生活者の声をしっかりと届けて参ります。小畑仁子、小畑仁子はここ長命ヶ丘の皆さんに恩返しができるようにしっかりと戦って参ります」

 日本維新の会の新人、平井みどり候補はトレードマークの緑のジャケットを身にまとい、防衛費の増額や物価高対策の強化などを訴えました。

 維新・平井みどり候補(67)「経済が弱いんですよ。とにかく早く何とかしなければいけない。即効性のある消費税減税まずやらないといけないんです」

 仙台市出身の平井候補は、2015年の仙台市議選に旧民主党から立候補し初当選、1期務めました。

 「自民党や立憲民主党とは別の選択肢を有権者に示したい」と、第三極としての存在感を強調します。

 第一声の後は、これまで足を運ぶ機会が少なかった宮城県南部で地場産業の振興などを訴えました。

 維新・平井みどり候補(67)「昔からある伝統的なもの、それはとても大事なことだと思うので、それを取り入れながら、でも新しいことも取り入れながらやると。決して絶やすことのない伝統を続けていくことが私は大切だと思っています」

 NHK党の新人、中江友哉候補は自ら掲示板にポスターを貼って選挙戦をスタートさせました。

 東京都出身の中江候補は、製造業の会社員などを経て、現在は政治団体の副党首を務めています。

 N党・中江友哉候補(30)「この選挙を通じて一番伝えたいことは、NHKのスクランブル化問題。我が党として後にも先にもこれが解決できればという思いでやってますので」

 政治団体・参政党の新人、ローレンス綾子候補は、仙台市宮城野区にある選挙事務所前で第一声をあげ、フリースクールを普及するための法改正など教育の自由化を訴えました。

 諸派・ローレンス綾子候補(52)「自分たちがこういう勉強の仕方をしたい、それを1人1人、1家族1家族が選べるような教育の在り方が必要だと思っています」

 県内の有権者数は192万6265人で、23日から期日前投票が始まります。

 参院選は7月10日に投票が行われ、即日開票されます。