グループ補助金をめぐる口利き事件で、逮捕された宮城県議会議員の仁田和廣容疑者(72)が、選挙の公約に掲げるなどグループ補助金の問題に積極的に関わっていたことが分かりました。県警は、仁田容疑者がこれまでに関与したとみられる補助金の申請についても調べることにしています。

 こちらが、あっせん利得処罰法違反の疑いで逮捕された仁田和廣容疑者の2019年の県議選の選挙公報です。公約に「グループ補助金の充実」を掲げています。

 仁田容疑者は、東日本大震災以降、グループ補助金の問題について、県議会でも積極的に意見を述べてきました。

 2016年の大震災復興調査特別委員会では「ただの(申請)窓口である県が、創造的復興だからといろいろ注文をつけていること自体がナンセンス」と述べています。

 自民党関係者の中には、仁田容疑者は「県議会の一般質問でもグループ補助金の問題を何度も質問するなどそれしかやっていないような人だった」と証言する人もいます。

 仁田容疑者は、今回逮捕されたカネヨ山野辺水産の社長山野辺文幹容疑者(61)から、補助金を受けられるよう県職員に働きかけた見返りに現金50万円の報酬を受け取った疑いが持たれています。

 今回の逮捕について仁田容疑者の塩釜地区の後援会長は、落胆の色を隠せません。

 仁田和廣後援会塩釜支部・内海勝男後援会長「極めて残念なことと思っている。まさか我々もこういう風になると思っていなかったから」

 仁田容疑者は自分の選挙区ではない塩釜地区にも熱心に足を運んでいたということです

 内海後援会長「仁田氏もあの震災の時にこの地域を回った時に大変だなと感じたと思う。それでなんとか協力できるものは協力するということをやってきたのではないかと私は思う」

 ただ、報酬を受け取ったとしたら理解できないと話します。

 内海後援会長「山野辺さんのところだってお世話になったというがあったのか分からない。50万円という金額は小さすぎるような気がする。申請が通らなかったのなら、払う必要も無かったような気もする。50万円ばかりの金でというのは理解できない」

 県警は、仁田容疑者がこれまでに関与した補助金の申請についても調べることにしています。