2022年11月、宮城県涌谷町で高齢の男性が殺害された事件で、逃走中の男を匿った罪などに問われている男の初公判についてです。被告は「男が殺したとは知らずに匿った」と起訴内容を一部否認しました。

 仙台市太白区の会社員、阿部祐太被告(27)は2022年11月、強盗致死の罪で起訴された松川雄太郎被告(27)が涌谷町で60代の男性を殺害し逃走したことを知りながらアパートに宿泊させて匿ったほか、包丁や目出し帽を被告が働く建設現場に埋めたとして、犯人蔵匿や証拠隠滅などの罪に問われています。

 仙台地裁で開かれた22日の初公判で、阿部被告は事実を認めたうえで「松川被告が強盗をして人を殺したという認識はなかった」と話しました。

 検察側は「阿部被告は、事件前にLINEで強盗の計画を聞いていた」「事件の翌日には、事件を伝えるネット記事の添付とともに『埋めたいものがある』と相談を受けるなど事件を認識していた」と主張しました。

 一方、弁護側は「強盗は複数人で行っていて、松川被告は運転手役に過ぎないと思っていた」「作業着が入ったバッグを埋めると聞いたので、包丁などが入っていると知らなかった」と主張しました。