19日朝、宮城県で最大震度4を観測する地震がありました。震源は宮城県沖でしたが、高層ビルなどを大きく揺らす長周期地震動が宮城県で観測されました。

 午前4時33分ごろ、宮城県沖を震源とする地震がありました。震源の深さは60キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.5と推定されています。

 宮城県では登米市や涌谷町、石巻市などで震度4を観測するなど広い範囲で揺れを観測しました。けがをした人はいませんでした。 この地震で、登米市と涌谷町では長くゆっくりとした揺れ、長周期地震動の4段階のうち階級1が観測されました。

 長周期地震動は、高層ビルや橋など背の高い構造物を揺らし、震源から数百キロ離れた場所でも幅の大きな揺れを引き起こすことが知られています。

 長周期地震動の発生場所について、耐震工学が専門で東北大学災害科学国際研究所の五十子幸樹教授は、震源の近くでも起きる現象と話します。

 東北大学災害科学国際研究所五十子幸樹教授「遠くで起こった地震で長周期地震動がやって来るというイメージがあるが、あくまで遠くまで減衰せずに届くということであって、当然震源の近くも長周期地震動の影響を受けることはあります」

 五十子教授は、長周期地震動ではより高い建物で揺れが大きくなるとしたうえで、動きやすいキャスター付きの家電などを固定しておくことが大切と話します。

 東北大学災害科学国際研究所五十子幸樹教授「ゆっくりとした揺れが長く続くと動き出したりするということで、コピー機など非常に重い物がコロコロっと動いていくと危ないと思いますので、固定しておけば動かそうとする力そのものはそんなに大きくないので止められると思います」