東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出によって水産物への風評被害が懸念される中、宮城県気仙沼市では地元の水産加工品を全国のバイヤーにPRする見本市が開かれました。
見本市には地元の水産加工会社を中心に20の業者が出展し、全国から集まったバイヤーら約400人に商品の魅力をアピールしました。
ブースには定番のマグロやカツオの加工品などに加え、マンボウの唐揚げや魚由来の成分を利用した化粧品など一風変わった商品も並びました。
「(マンボウは)気仙沼では95%が刺身で酢みそで食べる文化ですけど、少し変わった食べ方を提案しながらマンボウを普及させたいなと思っています」
8月には福島第一原発で処理水の海洋放出が始まり風評被害が懸念されていますが、参加者からは前向きな発言が聞かれました。 食品メーカー「(処理水放出については)我々もこの地域のものを食べてしっかり正しい情報を発信していけば、みんなに理解してもらえるのかなと」
総合商社「全く安全性に問題はないわけですし、ただ安全と安心ってイコールではない部分があるので、それは時間をかけて丁寧にご説明するのが正しいのかなと思います」
宮城県庁では、風評被害が懸念される宮城県や福島県の水産物を応援しようと、25日から食堂で特別メニューの提供が始まりました。
メニューは週替わりで、今週は宮城県産ヨシキリザメのフライと福島県産メヒカリの南蛮漬け定食が用意されました。
「おいしかったです。骨も柔らかく揚げてあったし」「サクサクしていて柔らかくておいしいです」「おいしいですし、応援になるんだったらいいかなと」
宮城県や福島県の水産物のおいしさをPRし、消費拡大につなげようと企画されたこの特別メニューは1日50食限定で、27日は早くも正午過ぎに完売しました。
県職員厚生課高橋裕幸課長補佐「これを機に宮城県の水産物食べていただいて、とてもにおいしい水産物があるということを改めて認識いただいて、この後もご家庭でおいしい水産物を食べていただければと」
特別メニューは当面の間、県庁2階の食堂で毎週火曜日と水曜日に提供されます。
10月は県産のサケをメインにした和洋様々なメニューが用意されるということです。