障害者の新しい職場として、宮城県に野菜工場がオープンしました。これまで職場の主流だったB型事業所から転換して一般の職場に近づき、障害者の収入アップが期待されています。

 15日に大崎市と美里町にまたがる場所で稼働を始めたのは、ホウレンソウ栽培の工場で仙台市泉区の社会福祉法人が運営するソーシャルファーム大崎です。

 日本財団が建設費約2億7000万円を助成した他、県も初年度の運転資金約1000万円を補助していて、落成式には日本財団の関係者や村井知事が出席しました。

 これまでは、障害者が農作業などに応じて工賃をもらう就労継続支援B型事業所でしたが、これを廃止し収益の見込めるホウレンソウ栽培に切り替えました。こうした転換は国内で初めてだということです。

 これにより、月額で1万7000円から1万8000円ほどだった障害者の収入を7万円から8万円ほどに引き上げられると見込んでいます。

 日本財団尾形武寿理事長「(収入が増えることで)障害者が自己肯定感を感じて、自分自身の人生をいかに生きるかを考えられる、そういう仕組みにもなる。この大崎スタイルを日本中に広めていきたい」

 ホウレンソウは4月中旬ごろに初めて出荷する予定だということです。