宮城県石巻市発注の公共工事をめぐる官製談合事件で、逮捕された市職員の男ら3人が「3、4年前から情報漏洩していた」と供述していることが分かりました。

 官製談合などの疑いで逮捕された石巻市職員の星洋一容疑者(50)と寺内友和容疑者(46)は、石巻市発注の下水道工事をめぐり最低制限価格の算定に使う設計書の写しを業者に渡した疑いなどが持たれています。

 設計書の写しを受け取った遠藤興業の専務執行役員、遠藤光弥容疑者(67)は入札妨害の疑いで逮捕されています。

 これまでの捜査関係者への取材で市職員の2人は「工期の遅れを出さないため、信頼できる業者に落としてほしかった」と供述していて、遠藤容疑者は「仕事が欲しかった」などと供述しています。

 入札不調を防ぎたい市職員側と震災特需が終わり受注を増やしたい業者側が、相互に依存していたとみられています。

 3人は新たに「3、4年前から情報漏洩していた」と供述していて、県警は他の入札でも不正が行われていたとみて余罪を調べています。