イスラエルがパレスチナ・ガザ地区での軍事作戦を拡大したと発表しました。停戦交渉が難航するなか、イスラム組織ハマスに圧力をかける狙いがあるとみられます。
イスラエル軍は16日、ガザ地区での軍事作戦拡大の初期段階として大規模な攻撃を開始したと明らかにしました。
イスラエルメディアは、軍が住民をガザ北部から南部に移動させ、ハマスを掃討する地上作戦を展開する方針だなどと報じています。
アメリカのトランプ大統領が中東を外遊していた16日までの間にイスラエルは交渉団を仲介国に送るなどしてきましたが、進展はありませんでした。
ガザ地区では2023年の10月以降、5万3000人以上が犠牲となっているうえ、イスラエルが支援物資の搬入を停止したため、人道状況の悪化が深刻です。
ハマス高官はパレスチナのメディアに対し、アメリカのウィトコフ中東担当特使と取引をしたにもかかわらず「約束は破られた」と話しています。
12日にアメリカ国籍を持つ人質男性を解放した代わりにイスラエルに対して検問所の封鎖を解除し、支援物資の搬入を許可するよう圧力をかける約束をしたということです。