宮城県岩沼市の海岸で、保育士の女性が遺体で見つかった事件で、新たに凶器が見つかったことが分かりました。警察は、死体遺棄の疑いで逮捕した知人の男を殺人の疑いで17日午前にも再逮捕する方針です。
4月13日、宮城県岩沼市下野郷の砂浜で、保育士の行仕由佳さん(35)が殺害されているのが見つかりました。行仕さんは刃物で胸などを複数回刺されていて、死因は失血死でした。
警察は、行仕さんの遺体を遺棄した疑いで佐藤蓮真容疑者(21)を逮捕しています。
捜査関係者への取材で、佐藤容疑者が行仕さんを殺害した疑いが強まったとして、殺人の疑いで逮捕状を取りました。勾留満期となる17日の午前にも再逮捕する方針です。
そして、新たに凶器が見つかったことも分かりました。
警察は、防犯カメラの捜査で、佐藤容疑者が行仕さんを仙台市太白区の自宅近くから車に乗せ、海岸付近まで移動し、その後、殺害したとみています。
関係性については、「行仕さんとは海岸まで行った。交際はしていない」などと供述しているということです。
これまでの取材で、2人は格闘技を通じて接点があったことが分かっています。
佐藤容疑者はキックボクシングの選手で、行仕さんは試合を観戦。チケットは佐藤容疑者から直接購入していたと言います。
佐藤容疑者の友人「出場者が運営側からチケットを買って、手売りする仕組み。席を買った分は売らないと本人的には買った分が戻らないわけなんで」
更に、自宅には督促状が届くなど金銭的に困っていたことも分かっています。
佐藤容疑者の友人「1万貸してみたいな感じで、どうしてもピンチでちょっと少しみたいな。いいから貸してくれみたいな」
警察は、佐藤容疑者の生活の困窮や交遊関係をめぐるトラブルが動機につながった可能性もあるとみて、慎重に捜査を進めています。