価格高騰が続くコメを巡って国会では野党の党首クラスが次々と質問に立ち、小泉農林水産大臣と随意契約による備蓄米の放出について論戦を交わしました。

 (政治部・野中里紗記者報告)  立憲民主党の野田代表は「5キロ2000円と相場よりも大幅に安くなる備蓄米の価格が適正なのか」とただしました。

立憲民主党 野田代表 「2000円と数字を明確にされたということなんです。バナナのたたき売りじゃないので、気合いは分かるんですけど、それが適正価格かどうかということ」

小泉農水大臣 「この2000円が生産者の方にとっての適正ではないと思います。古い備蓄米をおろしていく価格としては、私は適正だと思います」

 また小泉大臣は、2021年産の備蓄米は5キロ1800円程度で提供できると説明し、「消費者のコメ離れを防ぐには一回、熱すぎるマーケットに水を差さないといけない」と強調しました。

国民民主党 玉木代表 「米の値段ですね、今4300円ぐらいになってる。あの値段を大臣としてはどれぐらいに持っていくつもりで今、取り組んでおられるのか」

小泉農水大臣 「日本の今の食料品の値上がりは、何とかしなければいけない喫緊の課題だと捉えています」

 小泉大臣は、自身が考えるコメの適正価格については明言しませんでした。

 夏の参院選などを前にした小泉大臣のスピード感に、野党内からは「このままではすべて進次郎に持っていかれる」と危機感も広がっています。