震災の津波で児童と教職員84人が犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校で、学校防災を考える研修会が開催されました。参加したのは就任したばかりの校長先生で、遺族が強く訴えのは訓練の重要性です。

 佐藤敏郎さん「避難訓練の本番は、死ぬか生きるか一発勝負ですよ。それからいつ来るか分からない、こんな大事な本番があったのに1回も失敗したことが無い予定調和のようなことをやっていたなと、あの日に私は気づきました」

 研修会は、大川小学校をめぐる裁判で学校側の防災体制の不備を認める判決が確定したことを受け、宮城県教育委員会が2020年から実施しています。

 2025年度に新たに校長に就任した約90人が参加しました。

 元教員で当時大川小学校の6年生だった娘を亡くした佐藤敏郎さんが「防災に完璧は無く、本気で考えなくてはいけない。校長として教員や子どもたちを本気にさせてほしい」と訴えました。

 涌谷高校千葉秀知校長「想定外をできるだけ減らせるように、マニュアルの見直しや現実に即した避難訓練といった実効性のある防災体制を構築できればいい」