宮城県角田市にある国の重要文化財、高蔵寺阿弥陀堂で、かやぶき屋根のふき替え工事の様子が公開されました。

 角田市の、高蔵寺阿弥陀堂は、平安末期の1177年に建立された、宮城県内最古の木造建築で、国の重要文化財に指定されています。

 かやぶきの屋根が老朽化し、雨漏りのおそれがあることから、23年ぶりにふき替え工事が行われています。

 見学会では工事に当たる職人が「がんぎ」と呼ばれる専用の道具などを使い、屋根の表面を整える作業を説明しました。

 説明の後、参加者はふき上げられたばかりの屋根を、近くから見学し、上から下まで真っ直ぐに整えられた職人技に感動していました。

 見学会の参加者は「かやぶき屋根を間近に見たのが初めてだったので面白かった」「普段はほとんど見られない。非常に勉強になり来てよかった」と話しました。

 角田市郷土資料館の齋藤彰裕副館長は「文化財は、1000年も2000年もずっと続いていくもの。こういう機会を利用して、どんどん愛護精神を、守っていくという気持ちを持ってほしい」と話しました。

 工事は12月末まで続く予定です。