記録的な不漁が続くサバについて、2025年も厳しい状況となっていて宮城県内でもすでに影響が出ています。
石巻魚市場では、三陸沖の豊かな漁場で取れるサバを主力魚種として扱っています。
しかし、近年水揚げ量の減少傾向が続いています。
2022年は年間およそ3万8000トンでしたが、24年はおよそ2万4000トンに減少。25年は6月までの半年でおよそ3500トンにとどまっていて、前年の同じ時期の4分の1です。
石巻魚市場佐々木茂樹社長「この石巻地域にとってはサバはなじみ深い魚の一つですので、それが無いと加工業者さんもそのサバの加工もできませんし、大変ほんとに憂慮はしてるんです」
三陸沖で取れた新鮮な素材を使って総菜やおでんを製造している石巻市の水産加工会社「山徳平塚水産」です。
サバやイワシ、サンマなどを主力商品としていて、特にサバは取扱量のおよそ2割を占め、関連商品を年間10万食以上製造しています。
しかし、数年前から国内産のサバが入手しづらくなりました。
山徳平塚水産平塚隆一郎社長「今はもう冷凍品の在庫にしているもの、残ってるものを使ってるという状態ですね。いよいよもってもう無いだろうっていう。今年の秋も取れなかったらもう底をつくなっていう状態ですね」
こちらの会社では今年に入ってから一部の加工品の原料として外国産のサバの取り扱いを始めるなど、すでに影響が出ています。
山徳平塚水産平塚隆一郎社長「資源回復どうするのかっていうのは、民間だけっていうか漁師さんとか我々のような水産加工業者だけではどうしようもなくて、やっぱり行政というか、国の政策が大事になってくるのかなというふうに思いますね」
県水産技術総合センターは、今後のサバの漁獲量について「今年は水温が去年よりも低く、秋以降サバの南下が早くなると予想されることから漁獲期間が延び去年並みになる」としています。