ウクライナのゼレンスキー大統領が公式の場で着る服には日本製の生地が多く使われています。販売した大阪のメーカーに生地に込めた思いを聞きました。

 ゼレンスキー大統領が外交の場などで着る服は、20年来の盟友のデザイナー、ビクトル・アニシモフ氏が手掛けています。

 アニシモフ氏の作品にはウクライナ製とともに日本製の生地が多く用いられています。

 8月のトランプ大統領との首脳会談で、会談を成功に導いた要素の一つとも言われる“勝負服”にも日本製の生地が使われていました。

柴屋 奥野雅明社長 「非常に光栄に思っておりまして、国際的な場で我々の生地を選んでいただき、本当に日本のものづくりの力が評価された証しかなと思っております」

 この生地を扱うのは大阪に本社がある「柴屋」です。

 アニシモフ氏とはおととしから取引があり、今では月に1回ほど買い付けがあるということです。

奥野雅明社長 「(ゼレンスキー大統領の服に使われたのは)静岡産のものと京都産のものになります。本当に職人さんがですね、丁寧に丁寧に風合いが出るように小さい釜で色を付けて作らせていただいているので、少量しか作れない」

 大量生産が主流の海外産と違い、少量を手間を掛けて作り上げることで自然な風合いが生まれるといいます。

 日本以外では作ることが難しい生地だと奥野社長は語ります。

奥野雅明社長 「ウクライナの方も今、非常に大変な思いをされていらっしゃると思うのですが、ファッションを通じて笑顔が戻るような、そういう世界になっていただければと思っています」