ユナイテッド航空機が成田空港から飛行中に関西空港に緊急着陸したトラブルで、国の運輸安全委員会の調査官は15日、火災警告が出た貨物室に火災の痕跡はなかったと明らかにしました。

 12日、成田空港発フィリピン・セブ行きのユナイテッド航空32便は飛行中に貨物室で出火したとの警告表示が出たため、午後9時すぎに関西空港に緊急着陸し、乗客5人が軽いけがをしました。

 運輸安全委員会の航空事故調査官は13日から関西空港に入り、パイロットからの聞き取りや、機体の貨物室での調査を行いました。

 15日までの一連の調査の結果、貨物室で何かが燃えた痕跡はなかったということです。

 現地での調査は15日で終了し、運輸安全委員会は今後、火災発生を知らせるシステムが誤作動した可能性もあるとみて、飛行状況を記録するフライトレコーダーの解析などで原因究明を進める方針です。