仙台市中心部に新たな複合商業施設、イオンモール仙台上杉がオープンしました。地域のにぎわいの新たな拠点になることが期待されます。

 青葉区の東北大学農学部の跡地にオープンしたイオンモール仙台上杉には、開店前から約3000人が列をつくりました。

 中津川夏帆記者「午前10時のオープンを前にお客さんが長い列をつくっています」
 先頭の若者たちは、午前1時から並んでいたそうです。
 「初めてイオンモールのオープンに立ち会うので、どんな雰囲気なのか楽しみです」「東北初出店の店舗もいっぱいあるので、そこに行きたいなと思っています」

 開店時間の午前10時になると店員が出迎える中、多くの客が続々と店舗に入っていきました。

 オープンを記念したセレモニーも行われ、宮城県や仙台市の関係者らが地域の新たなにぎわい拠点の誕生を祝いました。

 イオンモール仙台上杉は敷地面積が3万3000平方メートルの地上4階建てで、約140の専門店が入り東北初出店は26店舗に上ります。
 ターゲットの商圏は5キロ圏内と、コンパクトな都市型のショッピングモールです。

 中津川夏帆記者「オープン初日のお昼時のフードコートです。多くのお客さんが食事を楽しんでいます」

 「すごく新しくてきれいで、雰囲気がとても良いなと思いました。色々な種類のお店があって色々な年齢層の方が楽しめるんじゃないかなと思います」

 フードコートのグルメアリーナは約700席あり、大型インチの4面モニターでスポーツ観戦をしながら食事を楽しめます。子育て世代にもゆっくり食事を楽しんでもらおうと、小上がり席や赤ちゃん用の椅子なども設置されています。

 「実際にこういうブースがあったり遊べる空間があったりして、すごく連れて来やすい。色々な世代が楽しめるような感じがして良い」

 4階には天候を気にせずにくつろいだり、子どもが遊んだりできる広場も設けらました。

 「子どもに優しい施設で、街中にこういうイオンが無かったので本当に家族みんなで楽しませてもらってます」

 新たな商業施設の誕生を心待ちにしていた地域住民が多い一方、心配されていたのは交通渋滞の発生です。
 午後3時ごろには、駐車場に入る車の列はできましたが周辺に目立った混雑は見られませんでした。
 イオンモールでは敷地内にバスの新たな停留所を設けるなどして、公共交通機関を利用するよう呼び掛けています。

 イオンモール大野惠司社長「あたらしい街ナカぐらしをコンセプトに目指すのは、地域に密着した複合的な地域拠点です。地域の方々と連動しながら、ただショッピングをするだけではな、地域の生活の拠点としてどう生活圏を皆様と一緒に作って行くのか、こういったことを取り組んで行きたいと思っております」

 七十七リサーチ&コンサルティングの田口庸友首席エコノミストは「仙台市で久々の大型商業施設の開業で話題性も高く、当面は高い集客力を発揮する」としています。一方でJR仙台駅前や中心部商店街などとの関係については「伸び悩む需要を奪い合う仙台商圏内の競争激化を招くと考えられる」としています。