10日午前、仙台市泉区の住宅街でアヒルがクマに襲われる被害がありました。

 木製のニワトリ小屋は上のふたが破壊され、周囲には羽が散乱しています。

 10日午前10時ごろ、泉区根白石の住宅にあるニワトリ小屋で、アヒル1羽が死んでいました。他に飼っていたアヒル4羽もいなくなっていたということです。

 小屋の近くには足跡が残されていたことから、クマに食べられたとみられています。

 警察は、クマが近くにいる可能性もあるとして住民に注意を呼び掛けていて、仙台市はわなの設置を検討しているということです。

 宮城県では、6日までにクマの目撃が944件あり10月末までクマ出没警報を発令しています。

 一方、3日に宮城県栗原市の山でキノコ採りをしていた志水春江さん(75)がクマに襲われ死亡してから1週間となりました。

 志水さんは仰向けで血を流して倒れていて、首の前部には深い爪の痕が残っていました。クマと鉢合わせし、正面から襲われたとみられています。

 一緒に山に入った70代女性の行方が分からなくなっていて、警察が捜索を続けていますが見つかっていません。

 地元猟友会は現場周辺に箱わなを2基設置していて、9日までに子グマ2頭が駆除されました。

 栗原市は、周辺に親グマがいる可能性があるとして警戒を続けています。

 こうしたなか宮城県加美町では、9月末の時点でクマの出没件数が35件と前年の2倍を超えたため、9日に警察や猟友会などが連携する対策本部を設置し、クマ非常事態宣言を発令しました。期間は11月末までです。