例年にない猛暑の影響で、秋の味覚に影響が出ているようです。
宮城県丸森町でブドウ農家を営む谷津美恵子さんです。9月末に収穫を終えたハウスには、出荷できなかったブドウが残されていました。
谷津美恵子さん「色つきが悪くて残してしまったんですけど、これが紅伊豆になります」
本来は鮮やかな赤色になる品種ですが、暑さの影響で出荷の時期を過ぎても色づかないブドウが2割近くあったと言います。
谷津さんは、見た目が悪くても味には問題が無いブドウを無駄にはしませんでした。
谷津美恵子「色つきの良い所の粒を一粒ずつハサミで切って、パックにバラ品で入れてつぶつぶで売ってます」
農家の工夫はこちらにも。角田市の梨農家、松崎安典さんは、暑さが原因の病気にかかったり急激な雨によって割れてしまったりした実を加工用に出荷して対応しました。
松崎安典さん「品種によってちょっと被害はあるにしても、そんなに心配するほどではなかったですね。日照たっぷりで甘みは最高に乗ってますんで、是非召し上がってください」
丸森町で地元食材などを取り扱う、いなか道の駅やしまやの八島哲郎さんは仕入れ先の農家の苦悩を感じています。
八島哲郎さん「特に暑すぎたり、雨が降りすぎたりということが極端な年がどんどん増えてきているので、農家のご苦労は相当あると思います」
自身も農家として柿を育てる八島さんは、干し柿に加工して道の駅で販売もしています。
前年も気温が高く浅い根の部分に日光が当たって柿が早く熟し大量に落ちてしまった経験から、木の周りの草を刈らずに残しています。
八島哲郎さん「幸い今のところ実もなってるし落下もしてないし、病気もしてないんでひと安心してるところです。実もいっぱいなってるし粒も大きいので、間違いなくおいしい干し柿ができますね」