フランス・パリの博物館で先月、展示されていた金塊4個などが盗まれた事件で、中国籍の24歳の女がスペインで逮捕されました。
パリの国立自然史博物館で先月16日未明、展示されていた金塊4個と、金が含まれた鉱物1個が盗まれました。
重さは合わせておよそ6キロで金としての価値は150万ユーロ、2億6000万円相当です。
犯人グループは、展示ケースのガラスをガスバーナーで溶かして盗み出し、現場には電動カッターやのこぎり、ガスバーナーなどが残されていました。
パリの検察当局は21日、この事件に関与した疑いで、中国籍の24歳の女が、先月30日にバルセロナでスペイン当局に逮捕され、フランスに身柄を引き渡されたと発表しました。
女は逮捕された際、溶かした状態の金およそ1キロを所持していたということです。
携帯電話の分析で、女は事件当日にフランスをすでに出国していて、中国に戻ろうとしていたことが分かりました。
フランスでは先月4日にも、中部のリモージュにある国立博物館で、14~18世紀に中国・景徳鎮で作られた陶磁器3点、650万ユーロ、およそ11億4000万円相当が盗まれました。
また、19日には、パリのルーブル美術館で、経済的な価値だけで8800万ユーロ、155億円相当の宝飾品9点が奪われるなど、文化財を狙った事件が相次いでいます。