宮城県色麻町にある加美農業高校の野球場で、子グマ1頭が目撃されました。高校では、行事が中止になるなど影響が出ています。
10日午前8時20分ごろ、色麻町にある加美農業高校の野球場で通学中の生徒が子グマ1頭を目撃しました。
警察や学校職員などが車で巡回するなど警戒に当たりましたが、クマはその後立ち去りけがをした人はいませんでした。
加美農業高校によりますと、10日は近隣の小学校が高校で栽培しているリンゴの収穫体験に来る予定でしたが、クマの目撃によって中止になったということです。
高校では午前中は課外授業を中止し、校内放送や保護者への一斉メールなどで注意喚起しているということです。
クマの目撃や人身被害が相次ぐ中、宮城県としては初めてとなる生活圏にある河川のやぶの刈払いが行われました。
川村彩音記者「クマが隠れて移動しやすい河川敷の茂みでは、刈り払いが行われています」
県は11月末までのクマ人身被害防止強化期間に伴う緊急対策の一環として、過去にクマが目撃された箇所のうち、住宅地など生活圏へのクマの移動ルートを遮断するため河川の対策を始めました。
対象となっているのは大崎市や加美町、色麻町など宮城県18河川26カ所で、クマ対策として県が刈り払いを実施するのは初めてです。
10日、加美町中新田の中心地からほど近い鳴瀬川支流、田川の下流河川敷などで草刈り機を使って作業が進められ、クマが身を潜めやすい生い茂ったやぶを刈っていきました。
安全のため、作業開始前には爆竹を鳴らすほか作業者にはクマ鈴やクマスプレーを携帯させているということです。
県北部土木事務所東海林宏幸総括技術次長「河川のやぶの刈り払いをすることによって、少しでも住民の方の安心を保つことができればと考えている」
対象箇所全体の刈り払いは、11月末までに完了する予定です。