いじめ問題で活動を自粛していた仙台育英高校サッカー部が、12月に開催される全国高校サッカー選手権の出場を辞退することを決めました。

 仙台育英によりますと、11日午後5時過ぎに宮城県サッカー協会に出場辞退届(を提出したということです。

 仙台育英サッカー部では、3年生部員が1年生の頃から複数の部員に暴言を浴びせられるいじめを受けていたということで、学校はいじめ重大事態に当たるとして10月からサッカー部の3年生53人と顧問に聞き取り調査を行っていました。

 学校は調査の結果、サッカー部に構造的ないじめがあることが明らかになったと在校生や保護者に対して報告しました。

 具体的には、部内のルール違反があったり練習のノルマを達成できなかった際に連帯責任での罰則が慣例化していて、そのため生徒間の上下関係が固定化し特定の生徒が疎外されたり、いじりや過剰な注意を受けることにつながったと説明しています。

 学校は再発を防止するため、部員1人1人に人権意識について指導を行います。

 その機会を設けるため全国選手権の出場辞退を含め、12月末まで対外試合の中止を決めたということです。

 出場辞退を受けて、12月の全国選手権に出場する宮城県の代表校については、日本サッカー協会や全国高体連などが協議して決めるいうことです。