2024年5月、宮城県石巻港に係留中の貨物船の倉庫内で、男性作業員2人が死傷した事故で、宮城労働局は、酸欠防止措置が不十分だったとして、運送会社と責任者2人を書類送検しました。
労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されたのは、船の管理会社「日本通運」と仙台支店の課長で50代の男性2人です。
2024年5月、石巻港に係留していた貨物船の倉庫内で、パームヤシの殻の積み込みを行っていた際、作業員2人が酸欠で意識を失い、1人が死亡、1人がけがをしました。
会社と責任者は、酸素欠乏の防止措置を講じる作業主任者を選任していなかったほか、酸素濃度の測定器具を備え付けていなかった疑いが持たれています。
パームヤシの殻は、酸素を吸収し二酸化炭素を出す性質があるため、労働安全法ではパームヤシが入った船内では酸欠の防止措置が必要となります。
宮城労働局石巻労働基準監督署は、捜査に支障があるとして認否を明らかにしていません。