新たな本庁舎などが入る宮城県登米市の複合施設建設計画に関連して、白紙撤回を掲げる市長が提出した現庁舎の調査費用を盛り込んだ予算案が19日の市議会で否決されました。

 登米市の熊谷市長は、前の市長が進めていた複合施設建設計画の白紙撤回を目指していて、現在の庁舎が引き続き使用できるか確認するため耐用年数を調べる費用、約2200万円を盛り込んだ補正予算案を市議会に提出しています。

 これに対し、複合施設を推進する議員から調査費を削除する修正案が出されていました。

 修正案の採決では。

 中澤宏議長「賛成10票、反対12票。修正案は否決されました」

 一方、原案は賛成と反対が同数となり、議長が反対したため否決されました。

 熊谷康信登米市長「私自身の思いとすれば市を前に進めるための調査業務だったところで、ご理解いただけなかったのは非常に残念です」

 議会の否決を受けて熊谷市長は、既存庁舎の調査費用を除いた補正予算案を速やかに再提出するとともに、調査費用に関する予算案については修正を加えたうえで再度提出する意向を示しました。