覚書の署名の行方について、ワシントン、カイロ、ロンドンから最新情報を伝えてもらいます。
■トランプ大統領の思惑は…
トランプ大統領の動きについて、ワシントンから報告です。
トランプ大統領は14日に80歳の誕生日を迎えました。
また、ホワイトハウスでは建国250周年を記念した行事の一環として、トランプ大統領肝煎り(きもいり)の総合格闘技のイベントが開かれ、自身も観戦する予定です。
すでにワシントンには格闘技のファンが集まり、なかにはトランプ大統領の支持者の姿もありました。
トランプ大統領としては内政面で弾みをつけるためにも、長引くイランとの問題を一刻も早く終わらせたいという切実な思いがあります。
また、トランプ大統領は13日、「署名され次第ホルムズ海峡は開放される」としたうえで、イランの凍結資産を念頭に「金銭のやり取りは一切ない」と主張しました。
アメリカメディアでは、アメリカとイランが「これまでで最も近付いた局面だ」とする報道もある一方で、検討中の合意案の文面が公開されていないため、合意が頓挫する可能性は残っていると指摘する声もあります。
たとえ合意したとしてもイランが義務を履行するかどうかは不透明で予断を許さない状況です。
■イラン 市民らが抗議
一方のイラン側は署名の日時を巡ってアメリカと意見が割れていますが、合意にこぎつけることはできるのでしょうか。カイロ支局から報告です。
イラン側の最近の発言をみていても、覚書の署名には近付いているんだと感じます。
ただ、アメリカとの合意に反対する意見も根強く、最終調整には時間がかかっているものとみられます。
イラン国内では、強硬派の市民らが抗議の声を挙げ、交渉を率いるガリバフ国会議長やアラグチ外相を非難しました。
政府の中にも賛成の人がいる一方で、一部の反対意見があるといいます。
イランはこれまでも交渉の最中に攻撃を受けてきましたし、交渉の進め方においても認識のズレが生じたことから、アメリカへの不信感があります。
こうしたことから、条件が自分たちの不利にならないよう慎重に見極めたうえで、国内で最終承認をするかどうか判断するとみられます。
ただ、仮に署名をしたとしても、濃縮ウランの撤去方法や凍結資産の解放時期などで説明が食い違っている部分があるため、次の段階で両国がどこまで溝を埋められるのかは不透明です。
■政府内からは期待の声も
イギリスを訪問中の高市総理大臣にはこの一連の情報は伝わっているのでしょうか。現地から報告です。
政府内からは「当事国、皆が『合意はもうすぐ』と言っているのは初めてではないか」と期待の声も聞こえてきます。
高市総理はまもなくスターマー首相との首脳会談に臨みます。
政府関係者は、イラン情勢について「停戦後、どのように関与するかが話し合われるだろう」と解説します。
ホルムズ海峡における航行の安全確保などで連携を確認する見通しです。
また、イギリス、イタリアと3カ国で進める次期戦闘機の共同開発を巡り、イギリスの財政難が指摘されるなか、高市総理から長期の資金拠出を働きかける方針です。
目標とする2035年の配備実現に向けて、歩調を合わせたい考えです。
15日から開かれるG7サミットでもイラン情勢やエネルギー確保策が主要なテーマとなります。
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