3月で東日本大震災から11年になるのを前に、今も行方不明となったままの人の帰りを願う「かえりびな」の展示会が、仙台市若林区で開かれています。

 若林区の「せんだい3.11メモリアル交流館」には、震災の被災者らでつくる「仙台かえりびなの会」が制作した260体の「かえりびな」が展示されています。

 会長の松崎翠さんは、震災翌年から「かえりびな」の制作を続けています。

 仙台かえりびなの会・松崎翠会長「東日本大震災で行方不明になられた方々が、1日も早く家族の元へ帰ってきて欲しい、1日も早く1人でも多くの方が見つかって欲しい、そんな思いでこの会を始めました」

 「かえりびな」は全て手作りです。全国から寄せられた古い着物や帯を使って、豪華な十二単に仕上げています。

 東日本大震災から3月で11年。県内ではいまだ1215人の行方が分かっていません。

 松崎翠会長「風化させない、忘れないをずっとずっと伝えていきたいなという思いなので、今後もそれは続けていきたいと思っています」

 この展示会は、3月11日まで開かれています。