コロナ禍は、仙台名物の売り上げにも大きく影響しています。かまぼこの消費は仙台市が22年連続でトップを守っていますが、この2年間は支出額が大幅に減っています。

 出張や帰省が減り、お土産の需要が落ち込んだことが主な要因とみられています。

 阿部美里アナウンサー「お土産として喜ばれる仙台名物の1つが、この笹かまぼこ。新型コロナは笹かまの売り上げにも影を落としています」

 総務省は、県庁所在地と政令市の2人以上の世帯を対象に、消費に使った金額を品目ごとに調査し公表しています。

 2021年の家計調査でかまぼこへの支出額は、仙台市が8128円で全国1位。22年連続でトップを守りました。

 金額は全国平均3050円の約2.7倍です。

 しかし、この2年は目に見えて支出額が減っています。統計が始まった2000年からの推移です。

 毎年のように1万円を超えていましたが、2020は7809円まで減少。2021年はやや持ち直したものの、1万円には届いていません。

 老舗かまぼこ店の鐘崎では、仙台ならではの用途が支出額の減少につながったと分析します。

 鐘崎経営管理部高橋美裕さん「仙台でのかまぼこの需要に関しては、自家需要より手土産とかお土産としてご利用いただくことが多かった。仙台の笹かまぼこの特徴ではあるんですけど、その需要に非常に支えられてきた部分があったので、そこがコロナの影響として大きかったのではと思う

 最も影響を受けたのはJR仙台駅の店舗で、2020の売り上げはコロナ前の4割ほどに落ち込んだということです。

 客足は徐々に戻っていますが、感染拡大前には遠く及ばないと言います。

 このため、新商品の開発や定期便に力を入れて自家需要を伸ばしていく計画です。更に。

 鐘崎経営管理部高橋美裕さん「企業努力ももちろんですが、地域全体で笹かまぼこという食文化を愛して守っていく盛り上げていくような取り組みが必要になってくるんじゃないかなと思います」