16日の地震で一部の発電所が運転を停止していることなどから、政府は電力需給がひっ迫する恐れがあるとして東京電力管内に加えて東北電力管内にも「電力需給ひっ迫警報」を初めて出しました。

 東北電力は最も需要が高まる午後5時から7時を中心に節電を呼び掛けています。

 東北電力ネットワーク山田利之常務取締役「東日本エリアにおいて、22日の電力需給が非常に厳しい状況となっています」

 東北電力によりますと、午後6時台の供給力は1263万キロワットとなるのに対し、需要は1230万キロワットで、予備率は2.7パーセントとなる見込みです。

 東北電力は、地震の影響で新仙台火力発電所など一部の発電所の運転を停止しています。

 これに加え、22日は想定よりも気温が下がり、暖房などの需要が高まったほか、雲が東北全体に広がり太陽光発電量が少なくなったため、需給がひっ迫しているということです。

 需要がピークとなる午後5時から7時ごろにかけて厳しい需給状況が予想されるとして、東北6県と新潟県を対象に暖房の利用は継続しながら、支障のない範囲での節電を呼び掛けています。

 東北電力ネットワーク山田利之常務取締役「どなたもいないところの照明を消していただく、あるいは不要な待機電源を消していただく、そういった通常の生活に支障のない範囲で家電機器の節電をお願いできれば」

 23日以降について東北電力は、天候の回復状況を見て判断したいとしています。

 要請を踏まえ、宮城県庁では館内放送を流して節電を呼び掛けました。

 仙台駅前でも、商業施設が看板の電飾を消したり空調の設定温度を下げるなど協力を始めています。

 また、青葉区の藤崎本館ではエスカレーター2基のうち1基の運転を停止したほか、午後4時以降、ショーウィンドウの照明を消しました。事務所内の電灯も半分にしているということです。

 石巻市中瀬にある石ノ森萬画館でも、空調の設定温度を普段より4度ほど下げて20度にしました。

 フロアによっては、空調を一時的に止める対応も取っています。

 石ノ森萬画館大森盛太郎統括部長「お客様が寒くならない程度で、室温の方を通常より2、3度下げて節電の方を心がけてました。一番電力を使うのが空調のシステム部分でしたので。まずは、できるところから一つずつ協力というか対応していきたい」