宮城県で7月中旬以降にクマの目撃情報が急増していることを受け、県は29日クマの出没警報を発令しました。
県によりますと7月、クマの目撃情報が189件寄せられていて、前年までの5年間の平均を47件上回っています。
7月、富谷市で行われた女子ゴルフツアーの開幕前日に、体長約1メートルほどのクマが目撃され、大会が無観客で開催されました。
県は、7月中旬以降に目撃が急増したことや子どもたちが夏休みに入っていることを踏まえ29日、約1年ぶりにクマの出没警報を発令しました。警報期間は8月31日までです。
宮城県自然保護課尾形めぐみ総括課長補佐「ブナの結実が大凶作と予測されておりますので、食べ物を求めて更に行動範囲を広げるクマが増えることで、8月以降も出没が多くなることが見込まれます。山林内では沢沿いや背丈の高いやぶなど、クマの行動ルートになる場所には近寄らないようにお願いいたします」
県によりますと、クマの餌となるブナの実が不作となる見通しで人里への出没が増えると予測されています。
偶発的に遭遇しないよう複数人で行動したり、鈴やラジオを携帯して人がいることを知らせたりする対応を呼び掛けています。遭遇した場合は、急な動きをするとクマを刺激する恐れがあるため、静かに背中を見せないようにして離れることを勧めています。