関西電力が宮城県川崎町で計画している風力発電についてです。関西電力は、6夜連続で住民説明会を開きましたが、出席者の懸念や不信を払拭することはできませんでした。

 25日に開かれた住民説明会。関西電力の担当者は電気をつくる時に温室効果ガスを出さない、風力発電の意義を強調しました。

 「当社はゼロカーボンのリーディングカンパニーを目指しています。火力発電は使えなくなったらどんどん廃止していくという話になります。ここを賄うのは(風力発電などの)再生可能エネルギーになる」

 また、蔵王の御釜からの眺望のイメージ図を示すとともに、蔵王国定公園への建設は県の審査会での批判を受けてあきらめ、風車の数を最大で23基から19基に減らしたことも説明しました。

 「景観への影響が小さくなるように計画を検討していきたい」

 関西電力は、住民との質疑を非公開にする予定でしたが、出席者から「やましいことが無いなら公開すべきだ」との抗議を受け、結局公開しました。

 質疑では、出席した住民から計画への懸念や不信の声が続出しました。

 「人間は動いているものに目がいく。あの(関西電力が示した)フォトモンタージュ(にある風車は)動いていないですよね。自然エネルギーには賛成しているほうなんですけども、景観は川崎の一番と言ってもいいぐらい大事な財産だと思います」

 また、騒音や健康被害、動植物への影響などを懸念する声も出て、説明会は当初の予定より2時間ほども長い3時間半に及びました。

 小山修作川崎町長は説明会の後、計画に反対する姿勢を示しました。

「皆さんに分かってもらおうという姿勢がちょっと足りない。だって、こうやってマスコミを入れることだって何の問題も無い」

 関西電力幹部「今後もじっくり時間をかけて、事業ができるかどうかも含めて、地元の皆様や関係行政の皆様と対話を続けていきたいと考えてございます」

 小山町長は、計画に関する意見を村井知事に7月4日までに伝えることになっています。