2019年の台風19号で、宮城県大郷町は多くの住宅が浸水被害を受け、今も53人が仮設住宅での生活を余儀なくされています。10月13日を防災の日と定めている町は、次の災害に備えるよう防災無線で呼びかけました。

 大郷町では、2019年10月13日の朝に台風19号による大雨で吉田川の堤防が約100メートルにわたって決壊し、近くの中粕川地区の110世帯全てが浸水する被害を受けました。

 この他にも15の地区で101世帯が浸水し、計211世帯が被害を受けました。

 3年が経った今も、18世帯53人が仮設住宅での暮らしを余儀なくされています。

 防災無線「防災に対する意識や備えについて、身近な人と一緒に改めて考えてみて下さい」

 町では、10月13日を町民防災の日と定めていて、防災無線で避難の手段など身を守る備えを進めるよう呼びかけました。

 自宅が全壊した鎌田瀬津子さんは、今も息子や孫たちと家族8人で仮設住宅で暮らしています。

 鎌田瀬津子さん「防災の日と言われると、改めて3年前の事が浮かんでくる。これからも防災の食料品とか蓄えておかなくてはとかはありますね」

 町内で被害が大きかった中粕川地区では、3億2000万円をかけた1メートルほどのかさ上げ工事が10月初めに終わり、宅地の整備が完了しました。この後、住宅の再建が行われます。

 町が中心部に整備を進めている災害公営住宅は、12月に完成する予定です。