電気料金についてです。宮城県気仙沼市では、1カ月の電気料金が180万円も増加した水産加工会社があります。商品を値上げしないと経営が成り立たない状態ですが、買い控えなどを懸念し踏み切れない状況で対応に苦慮しているということです。

 気仙沼港に水揚げされた新鮮な海産物で缶詰やレトルト製品を作っている水産加工会社、気仙沼ほていです。

 気仙沼ほてい熊谷弘志専務「電気代が月に大体180万円位のコストアップになっています。コンベア、空調設備、レトルトパウチを袋に詰める機械、そういうのも電気ですし」

 こちらの会社では段ボールなど梱包資材の価格高騰を受けて、2022年9月に缶詰やレトルト製品の価格を8%から10%値上げしました。

 しかしその後、電気料金が大幅に上がったことで再び厳しい経営を迫られているということです。

 2021年度の電気料金は1年で約4000万円でしたが、このままいけば2022年度は6000万円と1.5倍に跳ね上がる見込みです。

 経営は成り立たない状況ですが、すぐに商品の値上げには踏み切れないということです。

 気仙沼ほてい熊谷弘志専務「今度また更に値上げできるかという問題ですよね。そうなると私らの商品は、また買い控えが起こると売り上げ全体が落ちてしまいますので(値上げは)できないと思っています」

 値上げが難しい中、こちらの会社では原材料を安く仕入れられる取引先に変更したり、製造ラインの稼働の効率化を図るなどして対応していきたいと話していました。