災害の際に安否が分からない人について、国は家族の同意が無くても氏名などの情報を公表するよう促す指針案をまとめました。これについて村井宮城県知事は「全国一律になることで混乱がなくなる」と評価しました。

 指針案は8日に内閣府が公表し、災害で安否が分からなくなった人について、救助活動を優先するため家族の同意が無くても、自治体が速やかに名前などを公表するべきとしています。

 2021年に発生した静岡県熱海市の土石流災害で、安否不明者の名前を公表したところ多くの人の安否が確認でき、捜索活動が進んだことなどを踏まえ有識者を交え議論が行われていました。

 一方で、家庭内暴力の被害者などについては、公表前に住民基本台帳の閲覧制限が掛かっているか確認するなど配慮を求めています。

 村井知事は、国が指針案を出してきたことを評価します。

 村井知事「法律によって全国一律、同じ対応ができるようになりますので、そういった意味では混乱なく隣りの県、隣りの町で対応が変わるということが無くなるわけでありますので、私は非常に良いのではないかと思います」

 県は、2018年の西日本豪雨災害などを受け氏名公表基準を協議し、2022年3月に名前、年齢、性別など公表することを定めています。

 専門家も、指針が統一されることで広域災害にも対応しやすくなると話します。

 災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「特に大雨災害ですと、非常に広域的で色んな県をまたがって発生するわけですね。全国的に統一的な基準であったりガイドラインが示されるというのは同じ災害が起きたときにですね、都道府県間で格差ができないという状況を生むためにも非常に重要な提言だったと思います」

 また、安否不明者の氏名を公表することで、捜索の効率化を図れるとみています。

 災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「不明者の方がおられるであろう場所に、集中的に捜索の人員を配置したいわけです。私は不明者ではなくてここに生存していますということが分かれば、そこに割く人員を除外して違うところに人員を充てられるという意味で捜索の効率化につながると思います」