宮城県加美町で建設中の風力発電施設をめぐり、町と事業者が結んだ契約に問題があるとして住民団体が町長に対し契約の是正などを求めた裁判が始まりました。町長は、裁判後の会見で、契約を見直す方針を示しました。

 加美町の住民15人は、2020年に町がJRE宮城加美と結んだ契約は、事業者が倒産した際などに財産を差し押さえる町の権利を限定する不利な規定があるとして、町長に契約の是正などを求めています。

 JRE宮城加美は2024年4月からの事業開始を目指していて、建設が予定される風車10基のうち4基が町有地に建設されています。

 裁判で原告側は「町が議会を通さずに不利益な契約を結んだことは、地方自治法に違反する」と訴えました。

 一方、町側は「地方自治法における議会の議決事項には当たらない」として、訴えを却下するように求めました。

 契約の締結は前の町長の在任中に行われていて、石山敬貴町長は不利益な契約については見直す方針を示しました。

 石山敬貴加美町長「将来にわたり、町が不利益を被るようなことが無い契約へと修正を行うように努めてまいりたい」