旬を迎えたシラスがなぜか突然、不漁に。でも、ピンチのなかに“うれしいこと”が。それは一体。
■名物シラスに“うれしいこと”が
生でもおいしい、ゆでてもおいしい、温かいごはんと食べてもおいしい今が旬の“春シラス”。
その名産地の1つ、静岡県の駿河湾では漁港の食堂にできていた行列。皆さんのお目当ても、もちろん“シラス”です。
沼津から来た人(8) 「一番おいしい」
奈良から来た人(60代) 「感無量です」
地元住民(80代) 「並んだかいがありました。最高」
田子の浦で水揚げされるシラスは臭みや苦みが少ないのが特徴ですが、大盛況の食堂に例年とは異なる、ある異変が起きていました。
長野から来た人(40代) 「生シラスが山になっている日本一丼が食べたかった」
この食堂の名物は生シラスがたっぷりと盛られた「生シラス丼」。それがゴールデンウィーク期間中、生シラスの不漁で提供できなくなっていたのです。
シラス漁の漁師は…。
漁師 「水揚げ網を使っていない、きょうは」 「期待して(漁に)出たけど、駄目だった」
水揚げはゼロ。
田子の浦漁業協同組合 芹澤豊筆頭理事 「イワシだらけで、シラスは1匹もいない」
最近、イワシの群れがシラスの漁場にいることでシラスの水揚げがない可能性があります。
しかし、実はこれは“好転の兆し”でもあるといいます。
田子の浦漁業協同組合 芹澤豊筆頭理事 「ここ2から3年、不漁だった時はカタクチのイワシも来なかった。親(カタクチイワシ)がいるということは、産卵するでしょ。そうするとシラスが出てくるのでは」