仙台医療圏の病院再編で東北労災病院が移転を断念したことについて、郡仙台市長は宮城県と病院再編の対話を求める考えを示しました。また、東北労災病院を仙台市の北部急患診療所の移転先候補とすることで、経営支援ができるか検討していることも明らかにしました。

 郡仙台市長「仙台医療圏の医療提供態勢について、根本的な認識の違いが宮城県と仙台市の間にはある。宮城県とはなお議論をする必要がある」

 仙台医療圏の病院再編で東北労災病院を富谷市に移転させる計画について、病院側は9日に経営悪化と資金難を理由に協議を打ち切り、現在の場所で存続する方針を決めています。

 13日の会見で郡仙台市長は、東北労災病院の現地存続を歓迎しました。一方で、高齢化により仙台市で需要が高まる救急医療態勢に危機感を示しました。

 そのうえで、病院再編を求める宮城県とは考え方に違いがあるとして県と仙台市の協議再開を求めました。

 また、東北労災病院を手狭になっている仙台市の北部急患診療所の移転先の有力候補として、経営支援ができるか検討を深める考えを示しました。

 郡仙台市長「東北労災病院は、仙台市の医療提供態勢の中でも大変重要な役割を担ってくれた。これからも医療提供態勢を推進していく重要なパートナーとして連携を図っていく必要がある」