匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」が関与するとみられる詐欺などの被害額が去年2600億円を超えたことなどを受け、警察庁長官が全国の警察幹部に取締りの強化を指示しました。

警察庁 楠芳伸長官 「匿名・流動型犯罪グループのへの対策はまさに現下の治安対策上の喫緊の課題であり、警察の総力を挙げてこれに取り組まなければなりません」

 東京・霞が関で開催された「トクリュウ」対策を目的とした「全国司令塔会議」には、警察庁、各都道府県警察の幹部らおよそ60人が集まりました。

 警察庁によりますと、「トクリュウ」が関与するとみられるSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺、不正送金事件の被害総額は去年1年間で2600億円を超えています。

 会議で楠芳伸警察庁長官は「依然として被害が減少していない現状を踏まえれば、対策をさらに強化する必要がある」と指示を出しました。

 そのうえで「中核的人物とその違法なビジネスモデルの実態を早急に解明し、解体する必要がある」と述べました。