熱中症対策の最前線、異例の売れ行きになっている商品があるのです。
■熱中症対策の最前線!
看護師 「こんにちはブロッサムです。暑くなりましたね」
季節外れの危険な暑さとなった東京。訪問する看護師は厳戒態勢で臨みます。
看護師 「水分はどうです?」
患者 「まあ、適当にね」
看護師 「これも薬だと思って飲んでいただいて、命を守るためなのでお願いします」
17日は都内に住む98歳の男性が熱中症になっていないか確認のため訪れていました。
看護師 「シャツが1枚2枚3枚か…シャツは1枚でいいんじゃ」
警戒が必要なのは高齢者だけではありません。
訪問看護ステーションブロッサム 西村直之代表 「看護師が訪問で体調を崩してしまったら、どうもこうもいかない」
今月からは企業の熱中症対策が義務付けられています。
訪問看護ステーションブロッサム 西村直之代表 「いつも水とお茶を準備しているが、熱中症の対策水と経口補水液のようなものを準備して、看護師がいつでも冷蔵庫から取って飲めるようにしている」
冷蔵庫には熱中症対策用のドリンクや保冷剤などを大量に用意。訪問先には自転車で移動するため、ヘルメットの中にはこんな工夫も…。
訪問看護ステーションブロッサム 西村直之代表 「自転車に乗って行く時、ヘルメットに入る保冷剤も人気。スタッフを守る=利用者を守ること」
東京消防庁などによると、17日、熱中症の疑いで搬送されたのは55人となりました。
熱中症警戒アラートが発表された茨城県。
炎天下での作業を行う建設現場を取材してみると、熱中症にならないためのヒントが隠されていました。
ファンが付いた作業服はもちろん、全員に配っていたのは…。
作業員 「塩ゼリー。食べないと熱中症になります」
作業前には水分も確保。
作業員 「朝のうちに熱中症対策で塩分補給の飲料水ですね。50円です、安いですね」
自動販売機で売られているドリンクは今月から半額で購入することができます。
しかし、茨城県古河市は午前9時前には30℃に到達。
そこで熱中症にならないための最新式の対策が…。
作業員 「『今、気温、体温が上がっている』と危険を知らせてくれる。そろそろ休憩入って下さいと」
気温や湿度が上がり、熱中症のリスクが高まると音や振動で知らせてくれるといいます。
作業員 「どうしても自分の仕事に集中しがち。『どのタイミングで休憩入ろうか?』とか」
作業を中断し、休憩所へ。そこで用意しているのは「かき氷」です。
さらに、最後はひんやりシャンプーで徹底的にクールダウン。
三和建設 谷一昌芳主事 「6月のうちから対策をしておかないと(作業員の)皆さん体が慣れていない。熱中症に対して意識を高めてほしい」
■異例の売れ行き商品も
こうした熱中症のリスクを事前に知らせる商品は異例の売れ行きとなっています。
ワークマン広報部 松重尚志さん 「こちら腕に巻くだけで暑熱下の熱中リスクを検知してくれるデバイスになります」
商品は去年よりも2倍近く売上が伸びているといいます。
ワークマン広報部 松重尚志さん 「問い合わせもかなり多くて、まとめて購入される企業様もいらっしゃいます。青が測定中、黄色が注意、赤が警告」
さらに、ファン付きの服が大人以外も着用できるように進化していました。
ワークマン広報部 松重尚志さん 「大人気の大人用のベスト。リサイズした子ども用のベストも販売」
大人用でスタッフが試着してみると、腰の辺りから風を感じ、ファンが入っているとは思えないぐらい軽いとのこと。
50代の人 「こういうのがあれば着せて、とりあえず通学だけでも楽してもらおうって」