証券口座の乗っ取りによる不正な売買が先月は約380億円と、前の月の2割以下に激減しました。多要素認証などの対策が浸透してきていることも一因とみられます。
金融庁によりますと、証券口座が乗っ取られ第三者に勝手に取引された件数は6月は783件で、売買額は381億円でした。
5月の2329件、売買額2105億円から急減しています。
こうした被害は3月以降、増加し続けていましたが、一部の証券会社が多要素認証を必須化するなど、対策が浸透してきたことも影響したとみられます。
ただ、不正取引の件数も売買額も依然として高い水準にあるとして、金融庁は「多要素認証を必須化していない金融機関を利用している場合は自ら申し込むなど対策を取ってほしい」と呼び掛けています。